MESSAGE

一人ひとりの
「やりたい」という情熱を引き上げる


代表取締役社長
小路 順一
パルは自主的に行動し、成果を出した社員にどんどん仕事を任せています。自分の頭で考え、自分の言葉で伝えることを習慣づけ、社員も会社も大きく成長してきました。‟出る杭を引き上げる”という風土はまさにその象徴です。実際に私も引き上げられた経験があります。新卒でインポートブランドを中心としたセレクトショップに配属され、販売で実績を上げていた4年目の頃でした。海外勤務の経験はありませんでしたが、当時の社長から「ミラノに行って今後会社で大きく展開したいブランドの独占契約をしてくるように」と指示され、急遽ひとりでそのブランドの本社に行き、交渉の席に着くことに。ブランド責任者の「買い付けに来ている日本の会社は他にもあるが、君はどのくらい注文してくれるのか?今すぐに決めてくれ」との言葉には焦りましたが、覚悟を決めてかなりの数をオーダーしました。社長の許可を得る暇もなかったため、後から怒られるのではないかと不安でいっぱいでしたが、結果的に私の度胸が買われて当社に決まり、社長から「良くやった」と称賛されました。まだまだ若手の、25歳の私に大きな取引を任せてくれたことは、当社の社風を肌で感じた経験でしたね。

逆に私自身が‟出る杭を引き上げる”ことも何度もありました。その中で特に覚えているのは、ある社員を引き上げたことです。その頃、彼女はまだ学生アルバイトでした。当時、私がブランド長を務め、苦戦していたアクセサリーブランドの再生のため、店舗を巡っていた頃に会った彼女は、勝気で負けず嫌いな人でした。これまでさまざまな社員を見てきた経験から‟彼女ならできる”と確信し、ブランドを立て直す企画を任せるため一時的に本社業務を担当してもらうことに。ブランド再生のためにはアクセサリーだけでなく、バッグの展開が必要と考え、「来週までに10種類の型を考えて」と指示をしたところ、彼女は物怖じせずにやり遂げました。実際にそのバッグは飛躍的に売れてブランドの再生につながったのです。その結果、彼女は社員登用され、店長になり、最終的にはブランド長にまで昇格しました。私もそうでしたが、そういう人は大体、生意気なんですが、負けず嫌いで面白い人です。だからこそ結果を出せるのです。
一方で、声には出さなくともやる気のある子に、上司が気づき声をかけることも重要なんですよね。販売をものすごく頑張って成果を出している人に声をかけてみると、意外と新しいアイデアを秘めていることもあったり。そういうきっかけから新しいブランドが生まれると思うので、周りの情熱のある人に気づき、引き上げることを私は大事にしています。

パルは2023年に50周年を迎え、ブランドメッセージを「PASSIONとLOVE」に刷新しました。販売スタッフ、店長、ブランド長、役員などにヒアリングした結果、「情熱と愛」がパルのアイデンティティとして浮かびました。成果を上げるために時には厳しさも必要ですが、それだけではモチベーションの維持ができません。その裏で「こうしてあげよう」という愛がパルにはあるのです。その根底に熱い気持ちがあるからこそ、「PASSIONとLOVE」はパルの社風を表していると考えました。

パルに入社してくれた若い人たちと話してみると、みんな「こんなことがしたいです」と自分の考えや夢を熱く話してくれて嬉しくなります。パルは規模的には大きな会社になりましたが、個人のやりたいことを発信し、実現できる場所であることは変わりません。むしろそのような情熱のある人たちが集まってきて、出る杭を引き上げ、成果に繋げ、成長してきました。自分のやりたいことがある人は遠慮せずに「パル」というプラットフォームを活用し、それぞれの目標に向かって進んでほしいと思います。情熱と愛にあふれる仲間とともに、新しいアイデアやプロジェクトを進め、新たな可能性を追求してください。

CLOSE UP!

PASSIONとLOVE
コーポレートメッセージ「PASSIONとLOVE」は1年以上の時間をかけて社内で議論を続けてきた結果、パルの真ん中になる価値観として決まったメッセージです。「これからも一人ひとりが『PASSIONとLOVE』を持って新たなファッションライフを創造し続ける挑戦者でありたい」「『PASSIONとLOVE』を大切にする人とともにある企業でありたい」そんな想いを込めて、個性あふれる多様なブランド・事業・社員に共通する行動指針としています。

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